2月11日は浦和の誕生日?

2013年2月22日

あまり知られていないのですが、2月11日は浦和の誕生日。

といっても、これは旧浦和市が誕生した日であって浦和区の誕生日ではありません。

 

■待ち望まれた「浦和市」の誕生

昭和9年2月11日、浦和は市制施行し、明治22年から46年間続いた浦和町は浦和市に変わりました。

大正12年に起きた関東大震災のあと、大きな被害を受けた東京から中仙道を蕨、浦和、大宮と多くの人が疎開し移り住みました。そして昭和7年には京浜東北線が開通し、東京との距離が近づきます。その結果、住宅が増えて市街地が周辺の村と連なるようになったことから、木崎や谷田との合併がなされると一気に人口も増え、市制施行の気運が高まりました。

全国的にも県庁所在地が市でなく、町であることは埼玉県だけで、市制施行が急がれていました。

 

■”街は『浦和音頭』の氾濫”と報じた、祝・市政の祝賀ムード

この待ち望まれた浦和市誕生を、東京日日新聞 埼玉版ではこのように伝えています。

 

「けふ待望の浦和市誕生、全国中ただ一か所の県庁所在地の町が解消した。大東京の都心までただ30分、市の中央を縦貫する省線電車と西を走る全舗装の新国道とが市の交通動脈なしで、明るい静かな住宅街、教育都市がつなげられ、今後一段の発展躍進が約束されている」

 

浦和がどれだけ東京と近く、高い利便性を誇るかをうたうあたりは今と変わらないですね。

そして、朝から市内3か所花火がひっきりなしに打ち上げられたほか、家々では日の丸の旗を掲げたり提灯を吊るしたり祝賀ムードで沸き立っていたといいます。おなじく東京日日新聞 埼玉版では当日の熱気を報じるにあたり、こんな言葉で誌面を沸かせました。

 

「われらの大浦和市は生る」

「武蔵野の大空にあがる歓呼の声」

「みよ乱舞する市民の換気熱狂を! 浦和市よ永遠に幸あれ」

 

朝の9時からの調神社で行われた奉告祭を皮切りに、11時には祝賀式とイベントが続きます。一連の報道をしている東京日日新聞は本社がある東京から飛行機を飛ばして、祝賀式をしている埼玉会館の上空を低空飛行しお祝いのビラを巻いたとか。このほかにもネギやほうれん草などの野菜即売会やバザーが開かれました。

 

■こんな変わった催しも? 新聞読者による”店舗デコレーションNo.1”コンテスト

この日は上記のようなイベントとは別に『商店装飾競技』なるコンテストも行われていました。これはコンテストを主催した東京日日新聞社の購読者による投票と、審査員が市内を”熱心かつ仔細にみて”廻って第1位が決められました。

 

当時の新聞の文面では装飾の評価ポイントまで言及されていませんが、祝賀イベントの2月11日に合わせて駅前が賑々しく装飾されて、家や商家に国旗や提灯が飾り立てられたことから察するに、祝賀イベントのデコレーションの創意を競うコンテストであったのではないかと推察されます。

2月17日の新聞には以下のような結果が掲載されました。

 

1位 702票 仲町 カフェー天狗

2位 404票 高砂町 大和屋呉服店

3位 213票 仲町 油仙呉服店

4位 174票 仲町 木村薬局

5位 156票 仲町 佃文教堂

6位 129票 常盤町 天野衣類店

7位 93票 高砂町 上村ラヂオ店

8位 78票 岸町 加藤酒店

9位 58票 岸町 文華堂支店

10位 53票 仲町 誠志堂文具店

 

 

この結果をみると、現在も旧中仙道で営業しているお店の名も散見されます。

ただ残念なのは、どんな装飾がされていたのか、という詳細なレポートや店舗写真はなく装飾の詳細は不明なのでした。

 

今はさいたま市となり、浦和市の市政記念日は遠い過去のものとなりましたが、さいたま市の誕生や湘南新宿ラインの停車など、この町の大きな変換期に市や住民を挙げての楽しいお祭りは、変わらない盛り上がりをみせてくれますね。

 

参考:東京日日新聞 埼玉版

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